作品の価格の付け方は、とても難しい。
0号を基準として、倍々にする人。
この金額なら売ってもいいと、決める人。
画材、かかった時間を考慮して、決める人。
マネージングしてくれる人がつける場合。
賞をとった場合。
海外で売れた場合。
様々居るけれど、本当に人それぞれで。
気が大きくなったり、ナーバスになったりで値段が変わる人もいる。
何回も発表を繰り返していくうちに帳尻を合わせる。
前回の価格を忘れてしまう場合もある。
ここで、気がつかなければいけないのは、買う側のこと。
私は普段、好きな作家さんの作品を買ったりする。
あれ?と思うときもある。
価格付けの理由が雑だったりすると、少しだけ残念に思ったりする。
前回と違う、高すぎる。見方を誤っている。
その、「少しだけ残念」が積み重なって、いつしか応援したくなくなる時も来る。
そして、わたしはよく、安すぎる。と言われる。
本当にたくさん言われる。
でも、よく考えてみると、私はこの価格がちょうど良いと思っている。
過小評価と言われたりするけれど、それであれば、買ってくれたら良い。
わたしは、たくさんの人に「所有」して欲しい。
わたしの描いた絵を。
そして、老若男女に行き渡らせるためには、この価格で無ければ難しい。
(ちなみに小さいので4000円くらいから)
ただし、昔描いたものも、当時の全力だし、今描いているものも、きっと今の全力であって、今後もきっとその時々の全力の絵だと思う。
私はまだまだ実力不足だ。
まだ、もっと、描きたいものがある。
ブランディングなんて、そのまた後だ。今はそのタイミングじゃない。
さらに描けるようにならなければ。
さらにセンスを磨かなければ。
たくさんの人に、たくさんの作品を愛してもらうために。
作品の価格は、精進の証。