VANTA
(私の中で自然となっている、人身売買に関する知識と、その他禁忌とされる事象は説明しない)
飼う、飼われる、という関係は、上下であり、左右であり、前後であり、過去未来である。
この4次元の関係性は、1対1の時のみに現れて、そして簡単に壊れていく。
その"ひずみ"に生まれる感情は、いったい何を指し示すのか。
とてつもなく閉鎖的な関係性の上に成り立つ、至極開放的な価値観を、
「1対1」つまりは「作品 対 鑑賞者」の間でやりとりして欲しい。
「作品 対 鑑賞者」
自然発火のように、あらゆる環境が整い生まれてきた作品は、何か意識を持ったように、鑑賞者に話しかけてくる。
鑑賞者の受け取るワードはどんなもので、そしてどんな言葉を返すのか。
絶対的に作者の介入できないコミュニケーションは、どんな言葉を紡ぐのか。
「鑑賞者 対 作者」
一定の距離と、一定の言葉が、それぞれのヒントになっていく。
解説不要。
「作品 対 作者」
私が海に散らばるヒントを集めて、思想の旗を彼方に広げて、そして大切に躾けてきたもの。
背徳感を纏ながら、断崖の淵に優しく佇む。
願わくば彼らに温かな部屋を。